点字について

エレベーター、駅の自動券売機、銀行のATM、電気洗濯機、・・・それに、缶ビール、木工用接着剤、ビン詰めのジャム、豆腐の容器など、様々な箇所で点字を見かけます。 そこには、なんと書いてあるのでしょう? ここでは、点字を読むことについてまとめました。

点字の誕生

現在、世界で用いられている点字は、フランスのルイ・ブライユ(1809~1852)が、16歳のとき(1825年)に考案しました。
ルイ・ブライユは、自身も視覚障害で、パリの訓盲院(盲学校)の生徒でした。
点字が生まれる前は、紙に普通の文字を浮き出させて印刷した「浮き出し文字」や、ひもの結び目の形で文字を表す方法が用いられてきましたが、この方法は、読むことはできても、速く読むことはむずかしく、また、視覚障害者自身で書くことは困難だったのです。
ルイ・ブライユが考案した6点の点字によって、はじめて視覚障害者が速く読むことができて、自由に書くことができる文字ができたのです。
日本では、1887年(明治20年)に、アルファベットで書いたローマ字式の点字が、はじめて使われました。
そのときの生徒の感激を目の当たりにした東京盲唖(もうあ)学校の校長小西信八(こにし のぶはち)は、何とか日本語の点字を作りたいと考えました。
そして、先生や生徒たちでいろいろな案を出して考えたのです。その結果、1890年11月1日に石川倉次(いしかわ くらじ)の案が日本の点字として採用されました。
現在は、日本の点字ができた11月1日を「日本の点字制定の日」としています。

点字の仕組み

点字は、縦3点、横2点の6点の組み合わせで作られています。そして、この単位をマスと言います。左列が上から①②③、右列が上から④⑤⑥の点です。①②④の点を組み合わせて母音を表し、③⑤⑥の点を組み合わせて子音を表します。以下の図のような配置になります。
①④
②⑤
③⑥

母音となるあ行は以下の組み合わせになります。
あ① い①② う①④ え①②④ お②④

あ行に、それぞれ⑥の点を加えると、か行になります。
か①⑥ き①②⑥ く①④⑥ け①②④⑥ こ②④⑥

あ行に、それぞれ⑤⑥の点を加えると、さ行になります。
さ①⑤⑥ し①②⑤⑥ す①④⑤⑥ せ①②④⑤⑥ そ②④⑤⑥

あ行に、それぞれ③⑤の点を加えると、た行になります。
た①③⑤ ち①②③⑤ つ①③④⑤ て①②③④⑤ と②③④⑤

あ行に、それぞれ③の点を加えると、な行になります。
な①③ に①②③ ぬ①③④ ね①②③④ の②③④

あ行に、それぞれ③⑥の点を加えると、は行になります。
は①③⑥ ひ①②③⑥ ふ①③④⑥ へ①②③④⑥ ほ②③④⑥

あ行に、それぞれ③⑤⑥の点を加えると、ま行になります。
ま①③⑤⑥ み①②③⑤⑥ む①③④⑤⑥ め①②③④⑤⑥ も②③④⑤⑥

あ行に、それぞれ⑤の点を加えると、ら行になります。
ら①⑤ り①②⑤ る①④⑤ れ①②④⑤ ろ②④⑤

や行はちょっと変わっていますが、母音をそのまま一番下へ移動させて、④の点をつけます。
や③④ ゆ③④⑥ よ③④⑤

最後はわ行です。
わ③ を③⑤ ん③⑤⑥

小さな「っ」(促音)もあります。促音は、②の点であらわします。

のびる音(長音)は②⑤の点(長音符)です。

日本語には、このほかに、「てんてん」(゛)のある文字(濁音)、「まる」のある文字(半濁音)、小さい「ゃ・ゅ・ょ」が付く文字(拗音)、それが濁った文字(拗濁音・拗半濁音)があります。

これらの文字は二マスを使って表します。

ひらがなの「が」は「か」と書いてから、「゛」を付けますが、点字では、はじめに「゛」をあらわす⑤の点があって、その後ろに清音があります。 点字は、指で触って、左から順に読んでいくので、最初に「濁音ですよ」とお知らせしてあげると、読みやすいのです。

半濁音には、⑥の点が付きます。

小さな「ゃ・ゅ・ょ」が付く拗音は、④の点を付けます。
きゃは④の点に「か」、きゅは④の点に「く」、きょは④の点に「こ」となっています。さ行なら、④の点にさ・す・そ、タ行なら④の点にた・つ・と、となります。

拗音が濁った拗濁音は、④の点に、濁音をあらわす⑤の点を加えて、④⑤の点を前に付けます。

最後に、拗半濁音の「ぴゃ・ぴゅ・ぴょ」は、拗音を表す④の点に、半濁音を表す⑥の点を加えて、④⑥の点を前に付けます。

「おはよう」も「さようなら」も「ありがとう」も「う」ではなくて②⑤の点、長音符が使ってあります。点字では、かなで「う」と書くのびる音には長音符を使います。
名字や名前も同じです。

それから、「こんにちは」「点字は」の「は」が、「わ」になっていますね。点字では、発音の通りに書きます。

もう一つ、「てんじは とても おもしろい。」のように、文節の切れ目で一マスあけます。 このように、点字には点字に特有のルールもあります。

これで、点字の読み方の説明は、おしまいです。 もう、街の中の点字も読めますね。こんどは、その点字を読んでみましょう。

また、点字ではないけれど、触って区別ができるような印が付いているものもあります。 お札、シャンプー、牛乳、乾電池、ラップ類など・・・

また、道路に付いている「点字ブロック」も杖や足底で触って分かります。 このように、視覚障害者が触って分かるようになっている多くのものにも関心を持ってください。

点字に興味を持った方には、次のテキストがあります。 読むことをマスターしたら書くことにも挑戦してみてください。 点字を書くにはたくさんのルールがあります。 ルールを覚えて、正しい点字を書くようにしましょう。

初めての点訳
指で読む文字 初めての点字(DVD)
点字一覧表(PDF)
このほか、点訳ボランティア向けテキストもあります。

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