サピエ図書館登録 テキストデイジー製作手順書 2022年9月版 本手順書は、PLEXTALK Producer Ver 1.6.0.0を使用して作成しています。 製作 特定非営利活動法人 全国視覚障害者情報提供施設協会 電子書籍委員会 審査プロジェクト 【引用・参考文献】 PLEXTALK Producer 取扱説明書 テキスト版凡例 ・画像などの写真は省略しています。 ・テキスト製作者補足は〔亀甲カッコ〕内に記載しています。 凡例終わり 目次 はじめに 3ページ テキストデイジーとは 3ページ テキストデイジー製作の流れ 3ページ テキストデイジー製作に必要な機器(ソフトウェア) 3ページ 1.原本のスキャン→OCR作業 4ページ (1)墨字原本(紙の本)をスキャナで読み取り、電子データ化(PDF化)する。 4ページ (2)取り込んだ電子データ(PDF)から、OCRソフトを使用してテキストデータを抽出する。 4ページ 2.テキストデータの修正作業 4ページ (1)テキストファイルの作り方 4ページ (2)テキストデイジー図書の形式・順序 5ページ (3)テキスト修正のポイント 6ページ 3.テキストデイジー編集作業 12ページ Producer編集作業の流れ 12ページ (1)最初に行う設定 13ページ (2)プロジェクト作成 13ページ (3)テキストファイルを取り込む 14ページ (4)セクション分割・レベル設定 16ページ (5)フレーズ編集 17ページ (6)ページ等の飛ばし読み設定 18ページ (7)段落の字下げを設定/解除する 19ページ (8)空白行を入れる 19ページ (9)太字、下線 20ページ (10)ルビを振る 20ページ (11)画像を挿入する 21ページ (12)表を挿入する(選択したフレーズから表を作成する) 23ページ (13)書誌情報入力 24ページ (14)クリーンアップ 25ページ (15)プロジェクトの取り出し 25ページ (16)プロジェクトを取り込む 26ページ (17)再生確認 27ページ (18)バックアップ 28ページ (19)ビルドブック 29ページ 参考資料 30ページ テキストデータの修正項目一覧表 30ページ テキストデイジー図書の形式・順序 32ページ 「サピエ図書館」登録テキストデイジーデータ製作基準 33ページ 目次終わり 3ページ はじめに 本書は、サピエ図書館登録テキストデイジー図書を製作するための手順をまとめています。 サピエ図書館製作基準に則った内容で作成していますので、これを参考に、ここに記載のない手順・ルールなどは各施設(団体)で決めていただくなどしてお使いください。また、プライベート製作等はこの手順の限りではありません。 なお、サピエ図書館登録コンテンツを製作する際は、必ず“「サピエ図書館」登録テキストデイジーデータ製作基準”に則って製作をしてください。 新規登録施設になるためには、全視情協の審査を受ける必要があります。 「全視情協HP → サピエいろいろ」(https://www.naiiv.net/textdaisy_standard/) 「サピエ図書館」登録テキストデイジーデータ製作基準(2020年7月改訂)(33ページ参照) テキストデイジーとは テキストデイジーは、電子テキスト(文字列)を構造化したデイジーデータで、文字の色や大きさを変更したり、合成音声で読み上げたりして利用することができるアクセシブルな電子書籍です。 画像ファイルを含む場合があり、音声ファイルは含みません。そのため合成音声の誤読等はありますが、製作スピードが早いなどのメリットがあります。 テキストデイジーのメリット・デメリットを理解した上で、製作・提供をしましょう。 テキストデイジー製作の流れ  作業内容 手順書ページ 1 原本のスキャン→OCR作業 4ページ 2 テキストデータの修正作業 4ページ 3 テキストデイジー編集作業(PLEXTALK Producerを使用)12ページ テキストデイジー製作に必要な機器(ソフトウェア) ・スキャナ ・OCRソフト ・パソコン(テキスト修正、テキストデイジー編集用) ・テキスト修正用ソフトウェア(メモ帳など) ・テキストデイジー編集用ソフトウェア(この手順書ではPLEXTALK Producerを使用) 4ページ 1.原本のスキャン→OCR作業 (1)墨字原本(紙の本)をスキャナで読み取り、電子データ化(PDF化)する。 スキャナで本を読み取り、画像を取り込む。 裁断できる本  ・・・ 裁断し、両面スキャナやコピー複合機等でスキャン 裁断できない本 ・・・ フラットベッドスキャナ等でスキャン (2)取り込んだ電子データ(PDF)から、OCRソフトを使用してテキストデータを抽出する。 OCRソフト ・・・ 「読取革命」「WinReader PRO」、スキャナ付属ソフトなど   2.テキストデータの修正作業 OCRソフトで抽出したテキストデータは、文字化け・誤字・脱字が多数ある状態のため、原本と照合しながらテキストを修正します。 テキストデイジーの基本は 『誤字脱字がない』 ことです。 テキスト化の作業をしっかり行うことで、後の編集がとても楽になります! <修正方法>(いくつか方法がありますが、どの方法でも構いません) ・Windowsの「メモ帳」や「Word」「Mery」等で修正する。 ・OCRソフト上で修正する。 他 ただしテキストデイジー用のテキストデータは、テキストファイルをインポートする場合、最終的には『○○.txt』形式のファイルにします。ワープロソフトの罫線、ルビ等の書式は使えません。 (1)テキストファイルの作り方 ・ファイルのテキスト量が多すぎると、Producerの処理が遅くなる場合があるため、デイジー編集 時の「レベル1」に相当する部分ごとにファイルを分けて作成するとよいでしょう。 ・また、順番が分かるようにファイル名に通し番号を付けましょう。 【例】 01(書名).txt ■以下のようなファイルの最後には、「○○○終わり」 を入れるとよいでしょう。 ・デイジー図書凡例・・・デイジー図書凡例、終わり ・原本凡例・・・・・原本凡例、終わり ・目次・・・・・・・・・目次、終わり ※(「Contents」などの時は「Contents、終わり」) ・著者略歴・・・・・著者略歴、終わり(索引、参考文献 もあればつける) ・原本奥付・・・・・原本奥付、終わり 5ページ (2)テキストデイジー図書の形式・順序 (32ページ テキストデイジー図書の形式・順序 参照) @「書名」ファイル(第1セクション)  ・書名 副書名 シリーズ名 巻次・回次・年次 ・著者名(編者名・訳者名)「○○○○著」「○○○○訳」など ※原本の表紙をそのまま記載するのではなく、サピエ図書館書誌情報に準ずる。 ※それぞれの間はひとマスあけ。「著」なども記載する。 ・(製作施設・団体名) ○○○○年製作  (著作権法第37条第3項に基づいて製作している施設・団体名を正確に記述) ・「この図書は著作権法第37条第3項に基づいて製作しています。   又貸し、複製等による第三者への提供はできません。」  「この図書は著作権者の許諾を得て製作しています。  又貸し、複製等による第三者への提供はできません。」 Aデイジー図書凡例 修正が終了したテキストデータを元に、入力できる範囲でデイジー図書凡例を作成します。 階層などの構成、およびテキストデイジー化するうえでの原本と異なる処理方針などを記載。 最終的にはテキストデイジー編集完了時に完成させます。 【例】 デイジー図書凡例 1.このテキストデイジー図書は、レベル4 まであります。 レベル1 は、タイトル、章の見出し、参考文献、索引、著者紹介、原本奥付など。 レベル2 は、節の見出し、索引内の「中医用語」、「証」、「治療法」の3項目の見出し。 レベル3 は、目次に無い見出し。 レベル4 は、本文内の、図表、フローチャート等の資料。 2.ページ番号は、飛ばし読み(スキッパブル)機能を設定していますので、再生機器・ソフトウェアの飛ばし読み(スキッパブル)機能を利用することができます。 3.図・表・グラフ等は、 原本と違うページに移動している場合があります。 4. テキスト化できない文字や記号は、〈〉(山カッコ)内にカタカナで記述しています。 5.図表などの説明や、 テキスト化するにあたっての製作者の注は、〔 〕(亀甲カッコ)の中に記述しています。 デイジー図書凡例、終わり B原本凡例、まえがき、目次、本文、著者略歴など 原則として、原本の記載順序に基づいてテキストデイジー化してください。 ※原本の「凡例」「奥付」は、原文によらず見出しを「原本凡例」「原本奥付」とします。 6ページ C原本奥付 ・原本奥付は、原則として原本どおりにして下さい。  c(マルシー)は、(C)と入力してください。  定価やISBNが奥付に記載されていない場合は、カバーから追加して下さい。 【例】 原本奥付 初めてのガイド 〜視覚障害者介護技術シリーズ3〜 1999年2月10日 初版第1刷 発行 2005年3月1日 初版第3刷 発行 2009年4月1日 初版第4刷 発行(一部補訂) ■発行/特定非営利活動法人 全国視覚障害者情報提供施設協会  〒542-0077 大阪市中央区道頓堀1丁目東3-23  電話06-6211-9970 FAX06-6211-9980 ■発売/株式会社 大活字  〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-3冨山房ビル6F  電話03-3259-2200 FAX03-5282-4362 ISBN 4-925053-25-6 C0036 定価 本体477円+税 原本奥付、終わり Dデイジー図書奥付   ・書名(副書名・シリーズ名・巻次・回次・年次) ・製作○○○(著作権法第37条第3項に基づいて製作している施設・団体名を正確に記述) ・製作協力○○○(著作権法第37条第3項に該当しない団体、あるいはボランティアグループなどが 希望すれば記入してもよい。) ・製作完了○○○○年○月 ※最後に「以上で、○○○(書名)を終わります。」の一文を入れてもよいです。 (3)テキスト修正のポイント(30ページ テキストデータの修正項目一覧表 参照) ■ページ付け @ページは「○○ページ」と表記します。 Aページ設定は、原則として、原本ページのかわり目の直近の句点、および句点と同様の役割をする「!」「?」などの記号の位置に入れます。 B段落内や「」()などのカッコ類の中にページ番号を入力する場合、ページ番号は原則として独立した1行にしません。 Cセクションの先頭にページ番号が来る場合は、直前のセクションの最後にページ番号を入力してください。 D目次のない原本もページ番号を入力します。 7ページ E原則として原本に存在するページはページ番号を入力してください。ただし、原本の空白ページにはページ番号を入力しません。また、前付ページ、特殊ページについては、原本の内容により適宜省略してもよいです。 【ページ付けの例:原本が下記のようになっていた場合】 〔図省略〕 ・31ページのページ付けは行わない。 ・32ページにあたるページ番号は、原本の30ページが存在するセクションの最後にページ付けを行う(30ページの『■■でした。』のフレーズの後ろに『32ページ』とページ番号を入れる)。 F原本中の図表などの関係で原本通りにページ設定をしない場合は、その旨をデイジー図書凡例に記述してください。 【例】「図・表・グラフ等は、原本と違うページに移動している場合があります。」 ・写真などが1ページ全体に掲載されているものを移動して、空白ページになった場合もページ付けは必要です。 ・見開きページ全体写真などの場合、ページ番号を続ける場合があります。(○ページ○ページ) ■改行 ・紙の本のレイアウト上の改行ではなく、段落の変わり目等で改行します。 ■目次 ・見出しとページの間は原則として全角スペース1つ等とします。(装飾の「・・・」等は、省略。) ・ページ数は半角とし、数字の後に「ページ」を補います。  【例】 はじめに………003ページ      → はじめに 3ページ ・目次ページ内のページ付けは、他のページ番号と紛らわしいため省略しても構いません。 ■テキストの表記(全角・半角など) ・数字、外国語などは原則として原本の通り記述。ただし、全角か半角かまぎらわしい場合、また、複数資料の寄せ集めなどで表記がバラバラの場合などは1冊の中でルールを決めて統一してもよいです。 ・小数点と中点を注意しましょう。(縦書きと横書きの違い) 【例】 原本 「3・5キログラム」 → テキストでは「3.5キログラム」 8ページ ■段落 ・原本が1字下げになっている場合は、各段落のあたまに全角スペースを入れます。 ■ルビ Producer上でルビをつけるか、テキスト修正段階でつけるかを検討してください。 ※テキスト修正でルビを付ける場合 ・複数の漢字で構成される単語や熟語については、なるべく単語や熟語単位でルビをつけます。 ・該当漢字の後ろに 《》二重山カッコ もしくは ()半角カッコ でルビをあらかじめ入れておきます。 (原本で他に使われていないかどうかで、どちらのカッコを使うか判断する) 【例】銀河鉄道《ぎんがてつどう》 ※ただし、漢字やひらがなを指定してルビをふりたい時は、全角の「|」(たてぼう)  を使用してルビ開始位置を設定します。      例)銀河|鉄道《てつどう》→ ■誤植 ・原則として原本通り。(明らかな誤植については、各施設で判断してください。) ■表 ・表によって@画像+テキスト化する、AProducerで表形式にする、Bその他、などの処理方法があります。 @画像+テキスト化 Producerで表の画像を貼り付けた上で、内容をテキスト化します。 AProducerで表形式にする Producerで表形式にする場合は、再生が左上のセルから右下に移動(下図)するので、再生順序に合わせて1つのセルを1行にして記入するとよいでしょう。 Producer表の再生順序 〔図省略〕 Bその他 外枠があるだけのようなものや、表形式で表にしなくてよいもの等はProducerで枠を挿入する、テキストのみにするなど、原本によって検討してください。 9ページ 【例】 〔外枠のみ〕 全盲 まったく見えない 弱視 見えにくい →全盲 まったく見えない  弱視 見えにくい ・セルが空白であると分かる必要がある場合は、(空欄)や(値なし)等と入力するとよいでしょう。 ・Producer編集時、エクセルやワードで作成した表を貼り付けることもできます。 ■空白マス 原則として原本に準じて入れます。 (ただし、空白スペースが沢山あるような場合は、左詰めにしたりするなどケースバイケースで判断してください) 【例】 □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□2021年1月 → 2021年1月(左づめ) …もしくは1、2字下げくらいならOK ■注釈 ・本文の注釈については、(章の最後にまとまって注釈がある場合でも)注番号の近くに注釈を移動させたり、注番号の場所に注釈自体を入れ込んだりと、利用者にとって分かりやすい処理を考えてください。 注釈を囲む場合は、本文中使用されていない囲み記号を使用してください。 【例】 …合理的配慮(注1)が必要である。【注1。障害者が生活する上で…。注、終わり】 【例】 …合理的配慮(注。障害者が生活する上で…。注、終わり)が必要である。 ・「飛ばし読み設定」の「注番号」「注釈」を設定してもよいですが、本の性質によって判断しましょう。 ■製作者注 図などの処理において原本にない文言を補足する場合や、製作者注は〔 〕(亀甲カッコ)等で囲み、デイジー図書凡例でその旨を記入します。 図の説明を文章化するかどうかは、検討してください。(画像は『Producer』で入れます) ・本文と区別が出来るように、〔製作者注。……注、終わり〕などと記述します。 【例】〔製作者注。ここから章末まで「仏教大辞典」の引用です。注、終わり〕 ・キャプションは、画像の後より前の位置の方が良い場合もあるので、適宜判断してください。 10ページ 【図の数値等をテキスト化する例】 〔図1〕年齢別にみた視覚障害者の状況 〔製作者注・・・の円グラフです。製作者注 終わり〕 18〜19歳 1,000人(0.3%) 20〜29歳 5,000人(1.6%) 30〜39歳 12,000人(3.9%) 40〜49歳 21,000人(6.8%) 50〜59歳 46,000人(14.8%) 60〜64歳 33,000人(10.6%) 65〜69歳 33,000人(10.6%) 70歳〜 153,000人(49.4%) 不明 6,000人(1.9%) 総数 310,000人 〔図、終わり〕 〔図の説明:「屈折異常」と書かれた、ぼやけた小さな図があります。図 終わり〕 〔製作者注:棒グラフがあります。値のみ列記します。注、終わり〕 ※説明を入れる場合は、出来るだけ事実のみを入れるようにしてください。(主観は入れない) ×「美味しそうなイチゴがのっています」 ○「真っ赤なイチゴがのっています」(カラーの場合) ■間違いやすい文字 形が似ている文字・記号にも注意してください。見た目だけでは判断できない場合は,入力しなおしてみると違いがわかります。 ※これらの文字は,ゴシック体よりも明朝体の方が違いがわかりやすいのでフォントや文字の大きさ など自分の作業しやすい方法を色々と試してみてください。 また音声での校正を必ず1度は行ってください。形が似ていても違いがわかります。 【例】  ・『人(ひと)』と『入(はいる)』 ・『一(漢数字)』と『ー(長音)』と『―(ダッシュ)』と『−(マイナス)』 ・『、(読点)』と『,(全角カンマ)』と『,(半角カンマ)』 ・『。(句点)』と『.(ピリオド)』、『ば(BA)』と『ぱ(PA)』 ・『口(くち)』と『ロ(カタカナ)』と『□(四角記号)』 ・『力(ちから)』と『カ(カタカナ)』、『り(ひらがな)』と『リ(カタカナ)』 ・『へ(ひらがな)』と『ヘ(カタカナ)』 ・数字の半角と全角、画数の多い漢字の誤字 等々 11ページ ■入力できない文字 各施設で判断してください。例えば〈山カッコ〉等で囲み、その読みを入力する、または下駄文字(〓)で編集者へ引き継ぐなどの方法があります。 ■文字コードについて 文字コードは原則、UTF-8を選択して保存しましょう。 (ANSIは、環境依存文字等が文字化けする場合があります。) 12ページ 3.テキストデイジー編集作業 Producer編集作業の流れ 1. 新規プロジェクトの作成 図書を製作するには、まず新規プロジェクトを作成します。 2. テキストを取り込む テキストファイルをインポートまたはWord、PDFなどからテキストをコピーして貼り付けます。 3. ハイライト範囲やルビ等を編集 取り込まれたテキストに対し、図書の構成をしたり、ルビやスタイルの設定をします。 4. 画像を取り込む 画像ファイルを挿入またはWord、PDFなどから画像をコピーして貼り付けます。 5. ビルドブック 編集が完了したら、DAISY形式のファイルを出力します。 〔画像〕 『Producer』の画面 『セクション一覧』画面 『飛ばし読み一覧』画面 (切り替えタブで2画面) 『フレーズ一覧』画面 『テキスト編集』画面 セクション(=フレーズの集合体) フレーズ(=オレンジ枠) 段落(=水色枠)  〔画像終わり〕 13ページ ● デスクトップの〔アイコン PLEXTALK Producer〕をひらく(ダブルクリック) (1)最初に行う設定 @リボン『設定』をクリック。 Aテキストデイジー図書を製作する場合は、『DAISY3』にチェックを入れる。 B『見出し自動反映』、『フレーズ枠表示』、『ルビ表示』、『原本にあるルビを判別』にチェックが入っているか確認する。 C『テキスト編集』画面のフォントの大きさ、種類を変更できます。   ※文字は少し大きくし、フォントは明朝にするのがおすすめです。 (2)プロジェクト作成 Producerを起動すると[プロジェクトを開く]が表示されますので、[新規作成]をクリックします。もしくはリボン[ファイル]の[新規]をクリックします。  『プロジェクトを新規作成』ウィンドウの『プロジェクト名』欄に書名を入力し、『OK』 14ページ ※『作業フォルダ』は変更しない ※ 既存のプロジェクトを開く(前回の続き)の場合は、『ファイル』→『開く』をクリックし、 『プロジェクトを開く』ウィンドウを立ち上げる (3)テキストファイルを取り込む @『ファイル』→『テキストファイルから取り込む』をクリックし、『テキストファイルをインポート』ウィンドウを開く。 A参照ボタンをクリックし、取り込むテキストファイルを選択。もしくは、テキストデータをProducer画面上にドラッグ&ドロップしてもテキストインポートできます。 15ページ B[テキストファイルをインポート]の文字コードの中から取り込むテキストの文字コードを選択します。 C次の設定を確認してください。 ・「本文中にある行頭のスペースを字下げに設定」→「設定する」 ・テキストデータにルビをつけた場合 →「本文中にあるカッコをルビとして採用」→ルビをつけたカッコの方を選ぶ →「原本にあるルビとして採用」にチェック D『区切り文字設定』ボタンをクリックし、「、」「。」「改行」等にチェックを入れ、『OK』ボタンをクリック (原本によって適宜選択)  指定文字は任意の記号等を入れられますが、はじめは外しておいた方がよいでしょう。 ※目次は「改行」のみにチェックを入れてインポートすると、編集が楽です。(そのあと必ず元に戻す) 16ページ E『開始』ボタンをクリック(取り込んだテキストが文字化けした場合は、文字コードを確認) F次のファイルを取り込む時は、『セクション一覧』画面の取り込み済みセクションの下をクリックし(青くなったらOK)、@〜Eをくりかえす ※ テキスト(txt)ファイルのインポートは、ボタンでも可能です (4)セクション分割・レベル設定 原本の見出しごとにセクションを分け、レベルを設定します。(レベル1〜6まで可能) 「テキスト検索」で見出しを検索すると効率的でしょう。 @『テキスト編集』画面で、分割するセクションの見出しにあたるフレーズを選択 A『ホーム』メニューのセクションの『分割』ボタンをクリック Bレベル設定  『セクション一覧』画面で、レベル変更するセクションの『レベル』欄の「▼」をクリック レベルの数字を選択する。 17ページ (5)フレーズ編集  基本は句読点、改行等でフレーズを分割します。 句点と同様の役割の「!」「?」(笑)なども、句点と同じくフレーズを分割します。 以下のものは1フレーズにまとめます。 ・書名と著者名(第1セクションの先頭フレーズ)。ただし、書名、副書名などが長い場合は、 適宜フレーズを分けてもよい。 ・目次の中の、見出しとページ数。(例:『第1章 ○○○ 2ページ』) ・本文の各セクションの見出し。 ・索引の中の、見出しとページ数。 ・飛ばし読み(スキッパブル)機能を設定する文字列。(○ページ など) @フレーズの結合 「フレーズ一覧」の画面で、1フレーズに結合したいフレーズの先頭を選択する。「Shift」を押しながら最後のフレーズをクリック。 ※選ばれているフレーズは「フレーズ一覧」画面内で青色になります。 リボン[ホーム]の[編集][結合]をクリック。→選択したフレーズが1つのフレーズに結合されます。 ※またはテキスト編集画面で範囲選択し、〔フレーズ設定〕をクリックすると1フレーズになります。 Aフレーズの分割 [テキスト編集]で分割する位置をクリックします。 18ページ [ホーム]の[編集][フレーズ設定]をクリック。→ カーソルの位置で2つのフレーズに分割されます。 ☆「二、三人」など意味が変わってしまうものを除いて、合成音声の読みに合わせて、フレーズ範囲を変更しないようにしてください。 (6)ページ等の飛ばし読み設定 @『テキスト編集』画面で、ページ番号のフレーズをクリックしハイライト(黄色)させます。 A『ホーム』メニューの飛ばし読みの『設定』ボタンをクリックします。 B『飛ばし読み一覧』画面に表示が変わります。 ・飛ばし読みフレーズの『種別』が『通常ページ番号』になっていることを確認。 ・実際のページ番号と、『値』の数字が異なっている場合は修正。  → 『飛ばし読み一覧』画面の『自動』欄のチェックボックスのチェックを外し、『値』欄にページ番号を半角で入力します(次ページからは自動で値が入力されます) ※『テキスト検索』に「ページ」と入力して検索していくとスムーズです。 ※通常ページ以外のフレーズの飛ばし読みは、適宜、製作施設で判断して設定してください。 19ページ (7)段落の字下げを設定/解除する @[テキスト編集]で字下げをする段落内のフレーズをクリックします。 Aリボン[ホーム]の[段落][字下げ]をクリックします。 B再度、リボン[ホーム]の[段落][字下げ]をクリックすると解除されます。 ・段落の字下げは1つの段落の先頭フレーズに設定可能です。 改行では、段落の字下げが設定できませんのでご注意下さい。  段落→ 水色の枠線で囲まれた範囲。  (段落→ Shift+Enter  改行→ Enter で設定) (8)空白行を入れる ■段落と段落の間に空行 空行を入れる直前のフレーズの末尾にカーソルをあて、「Enter」を押す。(2回押す時もあり) ■改行して空行を入れる 改行したい次のフレーズの先頭にカーソルをあて、「Enter」を押す。(2回押す時もあり) ※空行が何行入るか確認するようにし、本によって空行を入れ過ぎないようにしてください。 ※間違った場合は、バックスペース(Backspace)で一旦、行を詰めてから、やり直してください。 ※紙のレイアウト上の空行と、内容として必要な空行を区別して入れてください。 20ページ (9)太字、下線  太字にする場合は、その範囲を選択し、『太字』をクリック。  下線をつける時は、その範囲を選択し、『下線』をクリック。 ※テキストデイジーは、実線の下線のみ設定できます。 傍点等を下線に置き換える場合は、デイジー図書凡例にその旨を記載してください。 (10)ルビを振る 原則、原本に準じてルビを振ります。 @『ホーム』メニューの『ルビ』設定のプルダウンボタン「▼」で、「漢字のみに振る」か「漢字かな交じり 文に振る」を選択 「漢字のみに振る」→ 選択範囲の漢字のみにルビ設定。(例)手伝って→手伝(てつだ)って 「漢字かな交じり文に振る」→ 選択範囲すべてにルビ設定。(例)手伝って→手伝って(てつだって) ※ただし「漢字のみに振る」の場合、漢字1文字ずつにルビが振られる場合があり、ルビと親文字を2度読みするプレイヤーでは聞きづらくなります。 基本は「漢字かな交じり文に振る」にチェックを入れて、複数の漢字で構成される単語や熟語については、なるべく単語・熟語単位でルビを設定するようにしましょう。 (例)著作権法 → ×ちょ/さく/けん/ほう  〇ちょさくけんほう A『テキスト編集』画面でルビを振る文字列を選択し、『ルビ設定』ボタンをクリック 21ページ ■ルビの修正 ルビが振られている文字列をダブルクリックし、正しい読みを入力 ■ルビの削除  ルビを削除する文字列を選択し、  『ルビ削除』ボタンをクリック。 ■ルビの種別を切り替える 「原本にあるルビ」、「原本以外のルビ」を切り替える。 (サピエ図書館登録用データは原則「原本にあるルビ」)  ルビが振られている文字列を選択し、『ルビ種別切替』をクリック。 ルビが振られている文字列をダブルクリックし、『ルビの設定』の『原本にあるルビ』のチェックを外す(もしくは、つける)でも、切替が出来ます。 ※ルビ設定の修正が多数ある場合、「ルビ置換」が便利です。 (11)画像を挿入する  あらかじめ準備した既存の画像ファイル、またはPDFなどからコピー・貼り付けが可能です。 ・原本での役割を考えた上で、適切に挿入してください。 ・本文と、図、表、写真等の区別がつくようにし(図・・・図終わり)、必要に応じて説明を補足します。 ・画像サイズは、原本に合わせ適切に編集したものを挿入し、縦横比率は変えないでください。 ■既存の画像ファイルを取り込む方法 画像ファイル名に指定できる文字は半角英数字のみです。挿入時にファイル名を変更することがで きます。(挿入可能な画像ファイル形式は、JPEGとPNG形式) 22ページ <ポイント> 画像は、ハイライトされているフレーズの前に挿入されます。 @[フレーズ一覧]もしくは[テキスト編集]で挿入する位置の次のフレーズをクリックします。 Aリボン[ホーム]の[図表][挿入]をクリックします。 B[画像を挿入]が表示されますので、画像ファイルパスの[…]をクリックして、挿入する画像を選択します。 C『代替テキスト』欄にどのような資料かを記入し、「OK」ボタンをクリック ※ページ数+画像種別など最低限の情報を入れます。(キャプションや画像の説明は入れない) 【例】 P12写真、p60図、p75グラフ ※「この画像をハイライトさせる」 にチェックは不要です。 ※画像の表示サイズを変更します。サイズはpx(ピクセル)もしくは%(表示領域の拡大縮小率)で指定します。[縦横の比率を保持する]にチェックを入れると、縦横比率を保持したまま画像のサイズを変更します。 ■クリップボードを利用して取り込む方法 クリップボードを利用して画像をプロジェクトに取り込みます。クリップボードを利用するので、Word やPDF などのファイルからも取り込むことができます。 23ページ @Word、PDF などで選択範囲の画像をコピーまたは切り取りします。 A[テキスト編集]の貼り付けたい箇所の次のフレーズを選択し、コピーまたは切り取りをした画像を貼り付けます。 <ポイント> Word、PDF などからコピーして貼り付けをした際に、[画像を挿入]が表示されて、挿入する画像の情報などが設定できます。 <注意> Word、PDF などからコピーして貼り付けをした場合は、画像の解像度が高くなりすぎないようにしてください。画像の解像度が高すぎると、製作したDAISYのファイルサイズが大きくなり、表示上はみ出す場合があります。 @画像のスタイルを設定画面で、「画像を編集」をクリック AWindows のペイントが起動し、画像が表示されますので、[サイズの変更]で縮小し、上書き保存をして、ペイントを終了。→ 「画像のスタイルを設定」画面でOKをクリック。 (12)表を挿入する(選択したフレーズから表を作成する) 表挿入は、選択しているフレーズに表を挿入します。 @[テキスト編集]で表を設定するフレーズを範囲選択します。  →あらかじめ表のセルを1フレーズに分けておく。 Aリボン[ホーム]の[図表][表を挿入]の中から、[表を挿入]をクリックします。 24ページ B[表を挿入]が表示されますので、挿入する表の行数と列数を入力して、[OK]をクリックします。 <ポイント> ・表のセルに対して選択した各フレーズが設定されます。 ・3行3列の表の場合、9個のフレーズとなります。 ・表は行を読んでから次の行を読み上げます。読み上げの順序を変更する場合はフレーズ一覧でフレーズを移動して読み上げ順を変更します。 ※ExcelやWordであらかじめ表を作り、コピー(または切り取り)したものをテキスト編集画面に貼り付けることもできます。 ※表の行や列を増やす、削除する、セルの結合などや、表とは別に枠や区切り線の挿入も可能です。 (PLEXTALK Producer 取扱説明書参照) (13)書誌情報入力 @リボン[ファイル]の[書誌情報]をクリックします。 A[書誌情報を設定]が表示されますので、[書誌情報]内の各情報を設定します。 タイトル、著者名、原本発行者(出版社→株式会社等は省略してもよい) 原本発行年月日(奥付・最新の日付) ISBN(978- から入力) DAISY発行者(製作施設・団体名) サピエに登録されている正式名称、デフォルト設定すると便利 DAISY発行年月日(編集完了日)を入力。 25ページ (14)クリーンアップ   プロジェクト内に含まれている不要なファイルを削除します。 (不適切な箇所が見つかった場合は自動修復を試みます) @『再生・録音』の中の『クリーンアップ』の右横をクリック。 何もない時は「プロジェクト全体」「選択しているセクションのみ」の場合は、『セクション一覧』で複数のセクションを指定することも出来ます。 A『クリーンアップ』をクリック。 B(特に問題がなければこの値↓で)「開始」。 C完了すると『OK』が出るので、クリック。 ※もし不適切な箇所が見つかった場合はメッセージが表示されるので、その内容に沿って修正を行ってください。また、自動修復を試みたフレーズには、『フレーズ一覧』 のマークにチェックが入るので、コメント欄を確認してください。 (15)プロジェクトの取り出し  編集中のパソコンから別のパソコンへプロジェクトを移動する際に行います。 @『ファイル』の『プロジェクトを取り出す』をクリック。 A保存先を指定する。 26ページ B保存先を確認し、ファイル名を入力して、『保存』。 C『エクスポートの単位』から『プロジェクト』を選択し、『開始』   プロジェクト:製作しているデータ全部  セクション:選んだセクションのみ(複数指定もOK) D『エクスポートが終了しました』で『OK』。 (16)プロジェクトを取り込む 他のパソコンで編集したプロジェクトを取り込みます。 @『ファイル』の『他のプロジェクトを取り込む』をクリック。 A[ファイルをインポート]が表示されますので、[…]をクリック。 27ページ B取り込むファイル(Producerで取り出したZipファイルのみ)を選択し、[開く]をクリック。 Cファイルのインポート設定をします。書誌情報の中から[採用しない]または[採用する]を選択し、[開始]をクリック。 D『インポートが終了しました』で『OK』。 (17)再生確認  『PLEXTALK Producer』の再生機能・・・ 編集中の確認、音声での校正に使用します 『再生・録音』メニューの『連続』ボタンをクリック 製作中の図書をDAISY 図書として動作確認ができます。 @PLEXTALKProducer のリボン[再生・録音]の[再生確認]をクリックします。 A[プロジェクトをビルドブック]が表示されますので、[開始]をクリックします。 Bビルドブックが終了すると、PLEXTALKProducer 再生確認用ソフトウェアが起動します。 28ページ (18)バックアップ 定期的にバックアップすることをおすすめします。 バックアップはプロジェクトが破損した際の復元や編集を遡ってやり直す場合に有効です。 ■現在のプロジェクトをバックアップする @リボン[ファイル]の[バックアップ]をクリックします。 [プロジェクトをバックアップ]が表示されますので、[開始]をクリックします。 Aバックアップが完了すると終了メッセージが表示されますので、[OK]をクリックします。 ■バックアップしたデータに復旧する @リボン[ファイル]の[選択]をクリックします。 [復元するプロジェクトを選択]が表示されますので、復元したいプロジェクトを選択して[OK]をクリックします。 A表示されたプロジェクトを確認し、復元したい時点のプロジェクトであれば、リボン[ファイル]の[復元]をクリックします。 B[プロジェクトの復元を確認]が表示されますので、[OK]をクリックします。 ※復元するプロジェクトを選択した状態とは、復元自体はされておらず、どの段階に復元するかを確認するために表示のみをしている状態です。 29ページ (19)ビルドブック 編集が終わったデータを、テキストデイジーデータとして出力します。 @リボン[ファイル]の[ビルドブック]をクリックします。 A[プロジェクトをビルドブック]が表示されますので、出力形式を選択します。 B[出力フォルダパス]の[…]をクリックしてビルドブック先のフォルダを選択します。 ビルドブック先のフォルダ名は、必ず半角英数字で指定します。 C[DAISY3 テキスト]を選択します。 Dテキストファイルの出力設定、ルビの出力形式、他の設定を行い、[開始]をクリック。 Eビルドブックが完了すると終了メッセージが表示されますので、[OK]をクリックします。 以上で、テキストデイジーデータは完成です。 以上、ご紹介した機能の他にもProducerでは様々なことが可能です。 詳細は「PLEXTALK Producer取扱説明書」をご参照ください。 30ページ 参考資料 テキストデータの修正項目一覧表 (「サピエ図書館」登録テキストデイジーデータ製作基準準拠) 項目 修正方法 全角、半角 数字は原則として原本通り(ページ番号は半角で統一) 英単語は原則として原本通り 『!』や『?』、( )カッコなどの記号は原則として原本通り 改行 原則、原本に準じて改行 (レイアウト上の改行ではなく段落等) ページ番号 ・○○(半角数字)ページ   ・ページ付けは、原本ページの変わり目直近の句点、および句点と同様の役割をする「!」「?」などの位置とする ・原本のページ番号は、ページの先頭に入れる ・段落の変わり目の場合は前段落の後ろにつける(独立した1行としない) ・段落途中の場合は、行替えをしない ・空白ページ、目次内のページは付けなくてもよい ・分割するファイル(セクション)の先頭にページ番号が来る場合は、直前のファイルの最後にページ番号を記入する ・前付ページ、特殊ページについては、原本の内容により適宜省略しても可 ・ギリシャ文字(T、U)のページ数などは原本の内容により、アラビア数字に置き換えも可 インデント(段落字下げ) 段落の字下げ(インデント)は原本どおり1字下げて入力 装飾的、紙面のレイアウトの都合での字下げは不要 装飾 目次や索引の「・・・」などの装飾的な表現は省略 変換できない漢字 IMEパッド等で手書き入力。 出てこない場合は〈山カッコ〉等で、かな表記 下線、傍点、太字、斜体 何もしない(必要であればProducer上で付ける) ルビ Producer上でつけるか、テキスト修正でつけるか検討 特殊記号(☆、〔特殊記号:剣標、ダガー、短剣符〕など) 原本どおりだが、別の記号や語句に置き換えてもよい 製作者注〔亀甲カッコ〕等で囲む。 例:〔製作者注:○○○。注、終わり〕 31ページ 注釈 〔亀甲カッコ〕等で囲む。 例:〔注1:○○○。注、終わり〕 誤植 原則、原本通り 図やイラスト等 〔図〕・・・〔図、終わり〕、〔イラスト〕・・・〔イラスト、終わり〕等でキャプションや説明等を括る 表 テキスト入力、またはエクセル等で挿入など、検討する その他 「サピエ図書館」登録テキストデイジーデータ製作基準に準拠 32ページ テキストデイジー図書の形式・順序 レベル(ファイル・セクション分割) 1 書名(副書名・シリーズ名・巻次・回次・年次)  ○○○○著  (編者・訳者・監修者)   (製作施設・団体名) ○○○○年製作   この図書は著作権法第37条第3項に基づいて製作しています。  又貸し、複製等による第三者への提供はできません。 1 デイジー図書凡例  (例)  1.このテキストデイジー図書は、レベル○まであります。  レベル1は、・・・・・・です。レベル2は・・・・・・・です。  2.ページ番号は飛ばし読み(スキッパブル)機能を設定していますので、再生機器・ソフトウェアの飛ばし読み(スキッパブル)機能を利用することができます。  3.注釈は、随時、本文の該当箇所に挿入しています。  (その他必要に応じて入力)  デイジー図書凡例、終わり   <以下、原本の順番通り> 1 原本凡例 (ない場合もあり)  原本凡例、終わり 1 はじめに プロローグ 序文 など   (ない場合もあり) 1 目次 (見出しとページ数は1フレーズにする。例:『第1章 ○○:2ページ』)  目次、終わり 1〜6 本文(各セクションの見出しは1フレーズにする) 1 あとがき エピローグ おわりに など(ない場合もあり) 1 著者略歴 (著者紹介・プロフィール等)   著者紹介、終わり 1 原本奥付 原本奥付、終わり 1 デイジー図書奥付    (書名)  製作 (製作施設・団体名)  製作完了 ○○○○年○月 33ページ 「サピエ図書館」登録テキストデイジーデータ製作基準 2011年9月15日   2018年10月20日改訂 2020年7月31日改訂 特定非営利活動法人 全国視覚障害者情報提供施設協会 T.はじめに 1.『テキストデイジーデータ』の定義 テキストデイジーは、電子テキスト(文字列)を構造化したデイジーデータで、文字の色や大きさを変更したり、合成音声で読み上げたりして利用することができる。画像ファイルを含む場合もあるが、音声ファイルは含まない。 「サピエ図書館」に登録するテキストデイジーデータは、視覚障害者その他の印刷物の判読に障害のある方への情報提供を目的として、一定の基準に基づいて製作し、原則としてデイジーバリデートをクリアしたテキストデイジーデータであることとする。 2.語句の説明 『フレーズ』:テキストデイジーデータを再生したときにハイライトしていく、一番小さな文字列のまとまり。一度にハイライトする文字列=1フレーズとする。文章は「フレーズ」のまとまりで構成されている。 『セクション』:目次、第1章、第1節、第1項、あとがき、索引など、見出しごとのまとまり。 『レベル』:セクションの階層。目次、凡例、第1章、第2章、索引などの一番大きなセクションをレベル1、章の中にある、第1節、第2節、などのセクションをレベル2、節の中にある、第1項、第2項、などのセクションをレベル3・・・・・・と設定する。デイジー規格上、レベルは6まで設定可能。 U.「サピエ図書館」へのコンテンツ登録について 1.重複登録の定義 原則として、書名、著者名(編集者名等)が同一の図書のコンテンツは認めない。ただし、下記の場合を除く。 (1)原本に関して @版次が異なる Aハードカバー(単行本)と文庫本 B出版社が異なる C翻訳物の場合、訳者が異なる (2)データに関して 34ページ 「サピエ図書館」にすでに書誌があってもコンテンツが登録されていない場合 2.書誌登録 ※以下の項目以外については、「サピエ図書館書誌入力規則」に沿って記入する。 『3.製作』 ・資料種別 「テキストデイジー」 ・校正レベル 「1校」以上 ・製作注記 製作ソフト名とバージョンを記入(例:「PLEXTALK Producer」Ver.1.3.0.0にて製作) ・国会への通知 「通知する」にチェックを入れない ・点字・墨字情報 総ページ数 「(原本のページ数を記入する)」 ・録音情報 DAISYバージョン 「3.0」 V.テキストデイジーデータの仕様 1.単位 製作単位は、原則として原本1冊につき1タイトルとする。 2.テキストデイジー化すべき項目と順序 (1)タイトル(原本書名) ・書名(副書名・シリーズ名・巻次・回次・年次) ・著者名(編者名・訳者名) ・製作施設・団体名(著作権法第37条第3項に基づいて製作している施設・団体名を正確に記述) ・製作年 ・著作権処理について 例:「この図書は著作権法第37条第3項に基づいて製作しています。又貸し、複製等による第三者への提供はできません。」 「この図書は著作権者の許諾を得て製作しています。又貸し、複製等による第三者への提供はできません。」 (2)デイジー図書凡例 階層などの構成、およびテキストデイジー化するうえでの処理方針を表記する。 (3)原本凡例、まえがき、目次、本文、著者略歴、原本奥付など 原則として、原本の記載順序に基づいてテキストデイジー化する。 ※ 原本の「凡例」「奥付」は、原文によらず見出しを「原本凡例」「原本奥付」とする。 (4)デイジー図書奥付 ・書名(副書名・シリーズ名・巻次・回次・年次) ・製作 ○○○(著作権法第37条第3項に基づいて製作している施設・団体名を正確に記述) 35ページ ・製作協力 ○○○(著作権法第37条第3項に該当しない団体、あるいはボランティアグループなどが希望すれば記入してもよい。) ・製作完了 ○○○○年○月 3.テキストデイジー図書の形式 (1)階層(レベル) @「V−2.テキストデイジー化すべき項目と順序」であげた項目(以下に改めて列記)は、独立した1セクションとし、その階層はレベル1とする。 【レベル1に設定する項目(セクション)】 ・タイトル(原本書名) ・デイジー図書凡例 ・原本凡例、まえがき、目次、本文(*)、著者略歴、原本奥付など。 ・デイジー図書奥付 (*)本文のレベル付けは、原則として原本の構造通りに階層化する(レベル1〜6まで設定可能)。ただし、階層が深すぎると使いにくくなる場合もあるので、その点も考慮する。見出しの語句については、原則として原文に準拠する。 A目次のない原本も適宜セクション分けを行う。 B本文の階層の見出しの語句は、原則として原文に準拠する。原本によって原文と同じ語句にできない場合は適宜検討し別の語句を記入してもよい。 (2)デイジー図書凡例 階層などの構成、およびテキストデイジー化するうえでの処理方針を表記する。 @階層(レベル)について 例:この図書の階層はレベル3まであります。レベル1は、それぞれの章と索引、レベル2は、それぞれの節とコラム、レベル3は、目次にない本文中の項目と図表等です。 A飛ばし読み(スキッパブル)設定をしたフレーズ等 Bその他、原本の表記と異なる編集をした箇所 (3)目次、索引 @目次の階層化は原則として行わない。 A目次や索引にある、「…」等の装飾的な表現は省略する。ページ番号は「○○(半角数字)ページ」と表記する。 B見出しとページ数は1フレーズ化する。 (4)ページ設定 @ページフレーズは「○○ページ」と表記し、「飛ばし読み(スキッパブル)」設定を行う。 Aページ設定は、原則として、原本ページのかわり目の直近の句点、および「!」「?」など句点と同様の役割をする記号の位置とする。 B段落内や「」()などのカッコ類の中にページフレーズを設定する場合、ページフレーズは原則として独立した1行にしない。36ページ Cセクションの先頭にページのフレーズが来る場合は、直前のセクションの最後のフレーズとしてページのフレーズを設定する。 D目次のない原本もページ設定をする。 E原則として原本に存在するページはページ設定をする。ただし、原本の空白ページにはページ設定をしない。また、前付ページ、特殊ページについては、原本の内容により適宜省略してもよい。 【ページ付けの例:原本が下記のようになっていた場合】   (原本の30ページ) (原本の31ページにあたる所) (原本の32ページ) 〔図省略〕 ・31ページのページ付けは行わない。 ・32ページにあたるページ設定は、原本の30ページが存在するセクションの最後にページ付けを行う(30ページの『■■でした。』のフレーズの後ろに『32ページ』とページのフレーズを入れる)。 F原本中の図表などの関係で原本通りにページ設定をしない場合は、その旨をデイジー図書凡例に記述する。  例:「図・表・グラフ等は、原本と違うページに移動している場合があります。」 (5)飛ばし読み(スキッパブル)機能の設定 @飛ばし読み機能を設定するフレーズは1フレーズ化する(複数のフレーズにまたがって飛ばし読み機能を設定することはできない)。 A通常ページ以外のフレーズの飛ばし読みは、適宜、製作施設で判断して設定する。 (6)改行・段落 @原則として原本に準じて改行する(原本の文字列の折り返し箇所ではない)。 A段落のインデント(字下がり)は、原本通り設定する。 B問題集など、原本では問題と解答が1行に表記されていても、テキストデイジーでは行を変えた方がよいのではないかと思われる資料は、適宜、改行の処理を行ってよい。 (7)フレーズ 次のものは、1フレーズ化する。 ・書名と著者名(第1セクションの先頭フレーズ)。ただし、書名、副書名などが長い場合は、適宜フレーズを分けてもよい。 ・目次の中の、見出しとページ数。(例:『第1章 ○○○ 2ページ』) 37ページ ・本文の各セクションの見出し。 ・索引の中の、見出しとページ数。 ・飛ばし読み(スキッパブル)機能を設定する文字列 (8)図、表、写真等 @原本での役割を考えた上で、適切に挿入する。 A原則として挿入した画像には、画像が表示されない時の為に代替テキストを入力する。 B画像データは、サイズ、解像度ともに適切に編集したものを挿入する。ただし、縦横 の比率はそのまま保持する。 C必要に応じて、製作者の説明を補足する。 D本文と、図、表、写真等の区別ができるように記述する。 【例】 ・・・である。(←本文) 図1 〇〇〇(←タイトル) 画像 〔説明:・・・・・。図、終わり〕 ・・・(←本文の続き) (9)製作者注 製作者による注を挿入する場合は、『製作者注 ○○○。注、終わり』などのように原本の情報と区別できるように記述する。 (10)ルビ 原則として原本に準じてルビをふる。 (11)太字、斜体、下線など @原則として原本に準じて設定する。ただし、装飾的な使い方をしているものについては省略してもよい。 A原本通り設定できない文字装飾は、内容に応じて他の装飾に置き換えるなど適宜変更してもよい。その場合は、デイジー図書凡例や製作者注などでその旨を明記する。 (12)数字、外国語など @原則として原本通りに記述する。 A本文内のローマ数字(@、Uなど)については原本に準じて表記するが、『第T章 ○○』などアラビア数字に置き換えても問題がない箇所については、適宜、変更してもよい。 (13)特殊記号(☆、△、†、‡など) 38ページ @原則として原本に準じて表記するが、その記号が表している意味の語句(「注」など)に置き換えてもよい。 A装飾的な使い方をしているものについては省略してもよい。 (14)表示できない文字 パソコンで表示できない文字については仮名(カタカナなど)で表記してもよい。また、英語以外の言語で書かれている場合は、表示できる範囲でアルファベットに置き換えてもよい。その場合は、デイジー図書凡例や製作者注などでその旨を明記する。 (15)ビルドブック、および、デイジーバリデート @最後にビルドブック、および、デイジーバリデートを行わなければならない。 ADAISYバージョンは、原則としてDAISY3.0とする。 (16)コピーガードについて 「サピエ図書館」に登録するテキストデイジーデータについては、コピーガード(DRM)は付けない。(「サピエ図書館」からダウンロードしたデータには自動的に電子透かし(ウォーターマーク)が入るので、製作側でコピーガードについての処理はしない) 4.テキストデイジー図書の書誌情報 (1)書誌情報の記述には、機種依存文字および旧字体を使用しない。 (2)以下の情報は必ず記述する。 @タイトル A著者名(訳者、監修者、編集者等を含む) B原本発行者(発行人ではなく出版社名を記述) C原本発行年月日(デイジー化した原本の版・刷の発行日を記述) DISBN/ISSN(ISBN等が無い資料は記述不要) E言語 FDAISY発行者(著作権法第37条第3項に基づいて製作している施設・団体名を正確に記述) GDAISY発行年月日 5.校正について 文字の校正、デイジー編集の校正を、それぞれ1回以上行うこととする。校正については、原本と照合して以下の項目をチェックする。 (1)テキストの誤字脱字はないか。 (2)デイジー編集が適切であるか。 ・レベル(階層) 39ページ ・デイジー図書凡例 ・目次、見出し、索引のフレーズ化 ・飛ばし読み(スキッパブル)設定(ページ、注釈等) ・図、表、写真等の処理 以上