常時介護や見守りが必要な重度障害児者のご家族への配慮 作成:2024年2月 〔説明〕 これは 厚生労働省のホームページで公表されているカラーのPDF文書です。 〔説明終わり〕 堺市立健康福祉プラザ 視覚・聴覚障害者センタ― 2024年製作 テキスト化凡例 1 テキスト化に際し、ページをつけました。3ページあります。 2 目次はありません。見出しに番号を付けています。 テキスト化凡例終わり 1ページ  1 常時介護や見守りが必要な重度障害児者のご家族への配慮 (1)救援物資の配給 〇障害者本人の見守りが必要なため、家族が側を離れられず、救援物資を受け取れない等の事態が予想されるため、個別に救援物資を届ける等の配慮をお願いします。 ○障害者本人の代わりにヘルパーが配給の列に並んだ場合でも、救援物資を渡していただくよう配慮をお願いします。 (2)ご家族を支える体制 〇障害者本人の見守りが必要なため、家族が側を離れられず、介助者自身の生活行為ができなかったり、親族の捜索にいけない事態が起こります。 一時的に介助を交代できる支援体制についてご配慮をお願いします。 2 避難所等で生活する障害児者とその家族への支援 (1)車いすを利用する人 〇長時間同じ姿勢でいると体に負担がかかる →車いすを降りてリラックスできるスペースの確保が必要です。 ○着替えやトイレのための移動が難しい →移動せずに着替えやトイレができるように、間仕切りなどを活用したプライバシーの確保に配慮してください。 (2)身体障害者補助犬を使用する人 ○使用者と補助犬を分離せず受け入れた上で、周りの方々に補助犬に対する理解を促進 →同伴を拒んではならないことが法律で決まっていることを周知し、理解を求めてください。 (3)聴覚障害者 ○支援のためのニーズを把握 →障害の程度(聞こえの状態など)は?情報の取得方法(手話、文字、補聴器など)は? ○文字等で必要な情報をしっかり伝達 →プラカードやホワイトボード等を使用した視覚的情報だけで分かるよう表示してください。 (4)視覚障害者 ○支援のためのニーズの把握 →障害の程度(全盲、弱視など)は? 情報の取得方法(点字、音声、拡大文字など)は? ○音声で必要な情報をしっかり伝達 →放送やハンドマイク等を使用して、音声情報だけで分かるような説明に配慮をお願いします。 2ページ 3 避難所等で生活する障害児者とその家族への支援 (1)知的障害児者 〇読み書きや計算に困難がある。言葉をうまく使うことができなかったり、理解がゆっくりだったり。複雑な会話や抽象的なことを理解することが苦手 →たくさんの言葉を使わずにゆっくりと話したり、文字にはルビを振るなどの配慮をお願いします。 (2)精神障害者 〇環境変化のストレスや服薬中断により病状悪化のリスクがある →丁寧に病状、服薬情報を聞き取り、医療機関、保健所等につなげる等の必要な支援への配慮をお願いします。 (3)発達障害児者等 ○コミュニケーションが不得手な人が多く、初めて体験することへの戸惑いが大きい →指示は紙に書いたり、簡潔な言葉を使うよう配慮をお願いします。 ○不安が強くなるとパニック状態になることもある →本人をよく知る人を見つけて配慮の方法の確認をお願いします。 ○音や光、食べ物のにおいなどに敏感で刺激に耐えられない →音を遮断するヘッドフォンやサングラス、マスクを使用できるようにしてください。 (4)高次脳機能障害者 (事故などにより脳の機能に障害がある状態) ○記憶障害や注意障害など外から判別しにくい症状がある →常に見守りが必要なケースもあるので、声がけや聞き取り等ご配慮をお願いします。 3ページ (5)医療的ケアを必要とする人 〇環境変化による発熱、呼吸状態の悪化等、体調変化を起こしやすい →医療機器 (人工呼吸器・吸引器等)の電源の確保の配慮をお願いします。 →経鼻経管栄養の場合、液体状の経管栄養剤の確保が必要となりますので、配慮をお願いします。 →必要に応じて医療機関への入院や施設等への短期入所も活用していただくよう配慮をお願いします。 (6) 人工肛門・人工膀胱保有者 〇プライバシーに十分配慮 →人工肛門・人工膀胱保有者であることを周りに伝えていない方もいます。 同性の担当者が聞き取りに当たるなどプライバシーに十分配慮しながら、ニーズを把握するようにして下さい。 トイレにパウチを洗浄する設備がない場合には代替できる設備設置の配慮をお願いします。 (7)エコノミークラス症候群の予防に 〇狭い場所などで、長時間同じ姿勢をとっていると、エコノミークラス症候群を起こす可能性が高まる →避難所等で被災者への体操指導等を行う場合、知的障害、精神障害、発達障害をお持ちの人の中には集団での活動を苦手とする人がいますので、小集団での体操等の実施にもご配慮をお願いします。 4 避難所以外で生活している障害児者とご家族への配慮 (避難所以外で生活している障害児者等の把握について) ○被災地域の自宅や自家用車の中で生活を送っている障害児者やそのご家族には、食料、生活用品の配給やその他の必要な支援の情報が届いていない可能性があります。 このため、避難所以外で生活している障害児者等の把握に努めていただき、必要な支援や情報伝達を行えるようにお願いします。 (情報・意思疎通支援の対応について) ○視覚・聴覚障害者に対しては、特に情報・意思疎通支援が何より重要になります。避難状況等を踏まえ、日頃から支援に携わっている関係者間で連携して、本人や家族等に対し、点字や音声、文字等による被害状況等の提供、手話通訳者等の派遣等の情報・意思疎通支援について、視聴覚障害者情報提供施設等と連携し、万全の対応を期すようお願いします。 デイジー図書奥付 以上で、「常時介護や見守りが必要な重度障害児者のご家族への配慮 作成:2024年2月」のテキスト化を終わります。 製作 堺市立健康福祉プラザ 視覚・聴覚障害者センター 製作協力 テキスト化堺 製作完了 2024年3月