全視情協滋賀大会宣言・決議

 10月20日(木)〜22日(土)の3日間、滋賀県彦根市で第37回全国視覚障害者情報提供施設大会(滋賀大会)が開かれ、最終日の22日(土)に行われた大会式典で、以下の大会宣言・大会決議が採択されました。

 

大会宣言

 

 平成23年3月11日に発生した東日本大震災によって多くの視覚障害者が甚大な被害を受け、7か月が経過した現在でも過酷な状況に置かれています。私たちは、日本盲人福祉委員会のもとに設置された「東日本大震災視覚障害者支援対策本部」に地元施設と協力しながら全面的に関わり、さらに情報ネットワーク「サピエ」を活用した被災地向けの情報提供を行っています。今後も必要な支援を継続するとともに、この取り組みを通して得た教訓を生かし、大規模災害時における視覚障害者支援のあり方、特に視覚障害の特性に配慮した情報提供のあり方についての指針作りを目指します。

 

 視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」は、昨年4月1日の稼働以来、文字通り総合的なネットワークとして、9,000名を超える個人利用者のみならず、サピエを活用して多くの視覚障害者等に情報提供を行う施設・団体にとっても、なくてはならない確固たる位置を持つようになりました。このサピエの持つ多彩なネットワーク機能をさらに成長させるため、将来にわたって安定した運営ができるよう基盤を整備します。また、サピエを活用した地域における視覚障害者情報提供施設・団体のサービスの一層の充実と、ネットワークで繋がる施設・団体の将来像について議論を深めます。

 

 島根あさひ社会復帰促進センターにおける点訳科及び音訳科の事業は4年目を迎え、これまで点訳・音訳に関する基礎的な学習や作業実習等、社会貢献の体験を通して視覚障害者やボランティア等への理解を深めてきました。これからも当協会加盟施設・団体が有効に活用できる事業を進めるとともに、訓練生の社会復帰に役立つ事業として、長期にわたって取り組みます。

 

 以上の様々な事業を積極的に推進するとともに、本大会においては、「情報ネットワークで守る暮らしといのち」をテーマに研修を重ね、今後の事業について多方面にわたる議論を展開しました。さらに、本大会で、視覚障害者等への情報提供事業は、日頃の各施設・団体の地道な取り組みが基本であることを再確認しました。私たちは本大会の議論とその成果を踏まえて、日本盲人会連合、日本盲人社会福祉施設協議会を始めとする関係機関・団体と連携し、視覚障害者等の情報文化のさらなる充実を目指していくことを、ここに宣言します。

 

 平成23年10月22日

 第37回全国視覚障害者情報提供施設大会

 


大会決議

 

 一 未曾有の被害をもたらした東日本大震災の救援活動の中で、視覚障害者をはじめとする災害弱者の所在把握の困難さが浮き彫りになった。大きな要因は個人情報開示にかかる諸規定の運用方法にあり、大災害時に迅速な救援を図るため、個人情報を開示する具体的な内容と手続き等を早急に定めて対応するよう、国及び地方自治体が必要な措置を取ることを要望する。

 

 一 視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のあるすべての障害者に対して、視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」による安定した情報提供を行うために「サピエ」運営費の継続的な公費助成を要望する。

 

 一 現在、視覚障害者のみに認められている、発受指定施設・団体による特定録音物等郵便物の郵送無料扱いを、視覚による表現の認識に障害があるすべての障害者に広げ、音声その他すべての形態による情報の郵送が無料となるよう制度化を要望する。

 

 一 デイジー再生機等電子読書機器や情報機器を、必要とするすべての視覚障害者等が過度な負担なしに入手できるように、現行の日常生活用具給付制度を改めるよう要望する。

 

 一 電子書籍が、音声による読書を行う視覚障害者等が使えるようなフォーマットで出版されるよう、出版業界の自主的な取り組みを要望するとともに、国に対して読書障壁を解消するための法制度の整備を要望する。また、国立国会図書館が進める、図書のデジタル化について、音声読み上げによる閲覧、および、使いやすいデジタルデポジットサービスの実現を要望する。

 

 以上、決議する。

 

 平成23年10月22日

 第37回全国視覚障害者情報提供施設大会

本文終わり

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