全視情協大分大会 宣言・決議

 去る10月14日(木)〜16日(土)、大分市コンパルホールで開催された第36回全国視覚障害者情報提供施設大会は、「サピエが広げる情報の世界」をテーマに、81施設・団体、207名の参加を得て無事終了しました。

 最終日の式典で朗読された大会宣言・大会決議は、以下のとおりです。今後、関係各方面に働きかけ、視覚障害者の情報環境整備につながるよう、実現に向けて努力いたします。


大会宣言

 

 平成21年度補正予算によって構築し、平成22年4月1日にスタートした、視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」は、その語源であるラテン語のSapientia(サピエンティア)にふさわしく、関係者の叡智を集めてできあがりました。今後は、システム管理を担当する日本点字図書館と全視情協が協力し、視覚障害者の情報・コミュニケーションのツールとして大きな役割を担うよう努力していきます。また、平成22年1月1日に改正施行された著作権法の改正の主旨を受けて、このネットワークが視覚障害者の利用にとどまらず、視覚による表現の認識に障害のあるすべての障害者にとって有効な情報のツールとしても機能するよう、関係機関・団体との連携を深めて進めていきます。

 昨年は、点字を考案したフランスのルイ・ブライユ生誕200年、日本の点字を翻案した石川倉次生誕150年という大きな節目の年であり、点字の普及のための取り組みが全国各地で行われました。全視情協では、小学生から成人まで、広い層の人々が気軽に点字を学べる場を提供するため、2年間の継続事業として「インターネットを活用した点字教育システム」を企画し、福祉医療機構の助成を受けてシステムの構築を行ってきました。2年目の今年は、このシステムを完成し、日本の点字制定120周年記念日にあたる11月1日にインターネット上で公開して、点字の普及と視覚障害者についての正しい認識の普及に積極的に取り組みます。

 3年目を迎えた島根あさひ社会復帰促進センターにおける点訳科及び音訳科の事業では、点訳・音訳に関する基礎的な学習や作業実習等、社会貢献の体験を通して視覚障害者やボランティア等への理解を深め、社会復帰に役立つ事業に引き続き取り組みます。

 以上の様々な事業を積極的に推進するとともに、本大会においては、「サピエが広げる情報の世界」をテーマに、新たに構築したネットワーク「サピエ」の共有化と、サピエを活用した各地域における視覚障害者情報提供施設・団体のあり方を議論し、それらを踏まえて、日本盲人会連合を始めとする関係諸団体と手を携え、行政諸機関等とも協議を重ね、視覚障害者等の情報文化のさらなる充実を目指していくことを、ここに宣言します。

     平成22年10月16日

     第36回全国視覚障害者情報提供施設大会

 


大会決議

 

一 平成21年度補正予算によって構築された、視覚障害者情報総合ネットワーク「サピエ」が、視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のあるすべての障害者に対して安定した情報提供を行うために、運営経費の公費助成を要望する。

 

一 地上波デジタル放送完全実施まで半年余りと迫った今でも、視覚障害者の6割以上が日々の情報入手手段として利用しているテレビ放送を音声でサポートする機器の開発・販売が極めて限定されていること、音声等で使用できるチューナーが、必要とする視覚障害者に保障されていないこと、及び、視覚障害者の多くが利用しているラジオによるテレビ音声聴取が利用できなくなる状況等を、早急に改善するよう強く関係方面に指導することを要望する。

 

一 平成22年1月1日に改正施行された著作権法を受けて、著作権法施行令第2条において新たに規定された文化庁長官指定の手続きが速やかに行われるよう要望する。

 

一 視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害があるすべての障害者が必要とする、音声その他すべての形態の情報の郵送が、現在の点字郵便物や発受指定施設・団体での録音郵便物の扱いと同様に、無料扱いとなるよう制度化を要望する。

 

一 カセットテープ録音再生機器がなくなりつつある今、必要とするすべての視覚障害者等に、デイジー再生機等の必要な情報機器が提供または貸与されることを要望する。

 

以上、決議する。

     平成22年10月16日

     第36回全国視覚障害者情報提供施設大会

本文終わり

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